「CTFイメージリンケージ©」その考え方

色と質感と形

デザインの三要素、それは言わずと知れた「色と質感と形」。

これは三位一体で、これらの間に優劣はありません。

しかし、色が質感や形と違う点。

それは、色はそれが持つ3つの性質である「色の三属性」という3つの分析軸により、非常に明確に分析・分類できるという特質を持っています。

これは、業種、業界、国境、時代を超えてもなお共通して受け継がれていくであろう、普遍的かつ不変的なものです。

加えて、色は「色彩心理」というある意味で確立された分野があるように、色は人のココロと非常に密接であり、「色から受けるイメージ」は同じ人間であれば7割がた共通しているとも言われています。

例:明るい色は=軽く&軟らかく感じ、暗い色は=重たく&硬く感じるなど

ここからヒントを得、「色」だけではなく「質感」や「形」にまで必要最低限の3つの分析軸(タテ・ヨコ・ナナメ)を展開させ、そのイメージキーワードをリンクさせました。

そのことで、数多くの分類手法を持つ「質感」や「形」をも、「色」と同じように3つの分析軸により、ある程度まで明確に分析・分類することに成功したのです。

CTFイメージリンケージのイメージ図

注意

色と質感と形の分析軸を共通にするだけであり、それぞれの分析結果が同じところに分類されるということではありません。分析結果はむしろ、色と質感と形でそれぞれ分類されることが多々あります。

「似合う」とは、持って生まれた自分の色や質感や形の現状の位置を知ることですが、これからは「似合わせ」の時代です。

つまり、似合う色や質感や形を選び、それらを組み合わせることは単なる「コーディネート」でしかありませんが、例えばそれを活かしつつも、より「好きな方向」「なりたい方向」「見せたい方向」へと戦略的にシフトさせる。

これが真の意味での「スタイリング」です。

これはファッションだけではなく、パッケージなどの物や、インテリアなどの空間演出でも同じです。

アイテムと人の相関図

「コーディネート」とは、アイテムどうしの適切なマッチング(組み合わせ)と、アイテムと人との適切なマッチング(組み合わせ)の両方があります。

「スタイリング」とは、目的や用途や好みや価値観などに応じた「着こなし方」や「装い方」で、コーディネートよりもさらに戦略的で高度なテクニックを要求されるものです。

「イメージデザインマップ©」その考え方

「CTFイメージリンケージ」の考え方を一つの図にまとめたものが「イメージデザインマップ」です。

ここからヒントを得、「色」だけではなく「質感」や「形」にまで必要最低限の3つの分析軸(タテ・ヨコ・ナナメ)を展開させ、そのイメージキーワードをリンクさせました。

これは、その人「らしい」「似合う」色や質感や形のイメージを的確に分析して「現在地」を知り、また「なりたい」や「見せたい」などの「目的地」を的確に把握するための「地図(帳)」のようなもの。
現在地は同じでも、目指す目的地は自由自在!
まさに、「イメージ」を「デザイン」するための「マップ」です。

一方、コーディネーターやスタイリストは、その「現在地」から「目的地」まで、楽しい旅をクリエイトする案内人のようなもの。
その二点間を的確につなぐのが、まさに「コーディネート力」であり「スタイリング力」であると考えます。

このマップは、CTFの色や質感や形をトータルに扱っていますので、ファッションのみならず、ありとあらゆるデザイン分野で使用できます。
あらゆるデザインの方向性を考えるために、対お客様や仕事仲間とその目指すべきイメージの目的地を共有し、デザインやコーディネートを効率よく行うためのコミュニケーションツールなのです。

簡略図
簡略図の説明

「CTFイメージリンケージ©」や「イメージデザインマップ©」の展開例はコチラ

ファッション業界での展開例

スタイリング検定3級テキスト<分析・分類編>

一般社団法人日本ファッションスタイリスト協会さん向けに、この考えを展開させて「Styling Map」を構築しました。
※「Styling Map」は一般社団法人ファッションスタイリスト協会の登録商標です。

詳しくは 同協会主催 ファッションスタイリング検定公式テキスト「スタイリング検定3級テキスト<分析・分類編>」都外川八恵:著(繊研新聞社)に掲載されています。